風俗トラブル!盗撮して現場から逃走したが,店から連絡があり,警察にも連絡をされてしまった事案

デリヘルで盗撮をして逃げてしまった。実は身元がバレてて250万円の請求がきた。しかも風俗店側はすでに警察へ連絡済みという。家族には絶対バレたくないし警察に逮捕されるのも避けたいし…。

弁護士に相談したことで家族にはバレず,50万円の支払いですんだ盗撮トラブル事例。

風俗トラブルの概要

今回の相談者は,神奈川県在住の男性。実家に住んでおり,真面目で堅い職業にも就いていたため,風俗での盗撮トラブルは絶対に家族にも知られずに解決したいという依頼だった。

相談者が利用したのは,東京日暮里の女子高生コスプレ専門のデリヘル。

キャストの女の子に目隠しをさせ,プレイを楽しんでいる最中に魔が差して,ムービーをスマホで撮影してしまった。
プレイが終わり,シャワーを浴びている間に女の子が店の人を呼んでいた

「ウチの嬢を撮ったでしょ?スマホ見せてもらえます?」
なんでバレたのかはわからない。
あぁ,なんで盗撮なんてしちゃったんだ。終わった。そう思った。
とりあえず服を着させてもらい,話合いが始まった。
「これはやっちゃったね。だめだって知ってたでしょ?」
「とりあえず迷惑料が50万慰謝料200万円かな。250万円支払うって示談書書いてくれる?」
250万円・・・。そんなの払えるわけない。
とっさに財布とスマホだけ持って逃げ出してしまった!
「おい!コラ!逃げんな!」

帰宅後,デリヘルから電話が…

なんとか逃げ切った。
すぐに証拠になりそうな動画は消した。
これで大丈夫かな・・・。
そう思ったが,その日のうちに電話があった。
電話で予約していたからか,電話番号はバレていた。

「お前逃げよったな!こっちは免許のコピーとってるから住所もわかってるぞ!警察にも言ったからな!
シャワーを浴びてる間に免許証を控えられたのか!?

もうどうしようもない。でも,住所がバレてたとしても家族にはバレたくない。
どうしてよいかさっぱりわからず,弁護士の知り合いもいないことから,翌朝インターネットで検索し,当法律事務所に電話することにした。平日だったが,会社に行ける精神状態ではなかったので,体調不良で会社は休むことにした。

弁護士との無料相談

相談者が当法律事務所に電話し,すぐに弁護士との無料相談の予約の設定がされた。
同日の午後にはもう弁護士と会って相談をしていた。

弊所に相談にきた相談者の希望は,
家族に盗撮トラブルがバレないよう終わらせること
・警察に逮捕されるなどの刑事事件化を避けること
・250万円から支払う金額を下げてもらうこと

というものであった。
相談者の希望を叶えるためには,弁護士が示談交渉する必要がある。
詳しい事情聴取の後,弁護士と相談者は話し合い,

「今回のトラブルと類似の事案を扱ったことがある。適切な金額まで下げて,相談者の要望をすべて合意書に入れて示談できるように交渉する」

と方針を決めた。相談者は,当法律事務所の弁護士に交渉を依頼した。

弁護士とデリヘル店側との交渉,弁護士と警察との交渉

弁護士がデリヘル店に電話をし,店側の意向を確認する。

店側は,「あいつは盗撮を認めた上で逃げた。警察にも連絡している。250万円が難しいようであれば200万円でもいい」と言った。

弁護士は,「今回の相談者の盗撮トラブルに関して,弁護士である自分が代理人として介入した。今後,交渉の一切は自分が行うので,相談者と直接の連絡は絶対にしないように。相談者も盗撮して逃げたことを深く反省・後悔している。いくらかの解決金の支払いの用意はある」
旨を述べ,示談の申入れをした。

弁護士はデリヘル側の主張を聞いた上で,警察署に連絡をして事実関係を確認した。

所轄警察署の生活安全課としては,盗撮被害の相談は受けているが被害届を受理したり捜査を開始している段階ではないとのこと。過去の経験から,警察としても事件化をせずに終わらせたいと考えているのではないかと予想する。その上で,弁護士から警察官に対して,本件弁護士が代理人として入って示談交渉をすすめているので事件化をしないで欲しいと伝える。

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警察側の状況を確認した上で,弁護士は依頼者とも打ち合わせをして,強気の金額交渉をすることに!

こちらの考える解決金の額は30万円です。いかがでしょうか?」
そう伝えた瞬間,店側は激怒した。

「はぁ!盗撮して逃げてんのに30万とかふざけるな!そんな額では割に合わない!」

弁護士は冷静に述べる。「そうでしょうか?確かに相談者は,今は盗撮の事実について認めて,30万円をお支払いする意向でおります。しかし,裁判まで行った場合どのようになるかは予測しえないですし,証拠の動画もない状況で高額な賠償が認められない可能性は十分にあるかと考えます。今でしたら,盗撮の事実を認めて謝罪し,その動画を破棄して流出させない誓約をして,お金もお支払いいたします。裁判までして,仮に支払いの判決が出たとしても200万円の支払いの判決が出る可能性は低いでしょう。警察に捜査を進めてもらっても店側や女の子に得はありません。なんとか30万円で収めてもらえませんか?」

店側は,弁護士の言葉に少し考えて答えた。「・・・しかし,30は飲めない。50でどうか?
店側もだいたいの相場はわかっている。

「わかりました。相談者にうかがって,お返事します」

風俗トラブル,無事に解決!!!

弁護士は,50万円で合意できそうだという旨を相談者に伝えた。

加えて,今回のような盗撮トラブル事例では,過去の解決事例からいって,50万円という額は相場の範囲内であること,とっさに逃げてしまったことで,上乗せを要求されるかもしれなかったが,相場の範囲内で収まった旨を説明した。
相談者もその説明に納得して同意した。

弁護士は,すぐに示談のための示談書を作成した。
当然,その中には,被害届を出さないことなど今後の刑事処罰を求めない旨の確約,店側から相談者やその家族などに一切の接触の禁止といった条項も盛り込んだ。

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無事に示談書の締結が終わり,弁護士から警察に対して示談が成立した旨を報告し,刑事事件化についても避けることができた。

結局,今回の相談者は,弁護士に示談交渉を依頼したことにより,支払額は相場の範囲内に収まった。また,家族に盗撮トラブルがバレる前に接触禁止の約束を取り付け,刑事責任を追及されるリスクも回避できた。もちろん,現在も店側からの接触はないし,相談者は平穏な日常を過ごしている。

弁護士 若林翔

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。 東京弁護士会所属(登録番号:50133) 男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。

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